主な出演者
出演・ナレーターは今川竜二医師
コロナ禍で、患者さんがマスクをするため、筆談のみとなってしまった診察。
「口の動きがわかるように、中央部分だけプラスチック(曇らない)になったマスク」は、業者さんと開発できたのか???(以前、今川医師の事は情報番組で紹介されていたので知っている)
【令和2年度、芸術祭参加作品】
三重県尾鷲市の市立病院で地域医療に取り組む、先天的に聴覚障害のある内科医・今川竜二医師(34)の日々を追った。
今川医師の両耳には、補聴器。
飛行機のエンジン音が、ようやく音として感じるレベルだという。
出身は岡山県。大学卒業後、勤務した東京の大学病院では、障害を理由に救急や外来での仕事はさせてもらえず、入院病棟の勤務だけ。
壁は、他の医師や患者とのコミュニケーションだった。
人の命を預かる仕事。憧れや意気込みだけでは、周りを納得させる事はできなかった。
もっと役に立ちたい‥‥、もっと役に立てるはず。
2017年10月、迎えてくれたのは、縁もゆかりもなかった「尾鷲総合病院」
三重県南部の、地域医療を担う市立病院だ。
今川医師は、内科医として歩き出した。
患者の唇の動きで言葉を理解し、筆談をまじえ、ゆっくりと笑顔で話す今川医師。
患者さんの声「他の先生は、パソコンを見ながらだけど、今川先生は、ずっと顔を見て話を聞いてくれる」
かつて、日本の医師法では「目が見えない者、耳が聞こえない者、又は口がきけない者には免許を与えない」とされていた。
こうした障害を理由に、一律に免許や資格を認めない欠格条項を見直すため、医師法などを一括して改正する法律が2001年6月22日、国会で可決成立した。
今川医師は、当時高校生。
小1の時に読んだ、漫画「ブラックジャック」に憧れ、「医師になりたい」と思い続けてきた少年の未来に、一筋の光が差し込んだ時でもあった。
「口の動きがわかるように、中央部分だけプラスチック(曇らない)になったマスク」、商品開発できたのかどうかが気になっている。