沖縄・県民投票。報道ステーション(2019年1月15日)メモ。「投票不参加、国会議員が指南か?」

メモ

 

玉城知事は、基地建設の賛否を問う県民投票を2月24日に実施する方針だが、現在県内5つの市が不参加を表明。

 

そんな中、沖縄の国会議員が県民投票不参加を促すかのような資料を、勉強会などで地方議員に配布していたことがわかった。

 

資料(12月8日付)

〈県民投票の不適切さを訴えて、予算案を否決する事に全力を尽くすべきである〉

資料には、自民党・宮崎衆院議員の名が。

 

玉城氏が説得のためうるま市長に会いに行った。

玉城知事「条例として正しく制定されたものである以上、そこの投票する住民の皆さんの権利、市町村はその事務を執行する義務がその時点で明確になっております」

 

説得の結果は

うるま市・島袋俊夫市長「私たちの考えはすでに示しており、今朝提示した通りです」

 

投開票などの事務は市町村が担当し経費は県が負担するが、県民投票の実施は各市町村議会での議決が必要になる。

不参加を表明している市長らは、一様に「市議会で否決」された事を理由に挙げている。

宮古島市・下地俊彦市長「やはりだめだという事で、議会の一致で決定したので」

石垣市・中山義隆市長「議決は大変重要な決定と認識しています」

 

議会の議決に先立つ先月初旬。宮崎衆院議員が配布したという資料には、こうある。

〈議会・議員としては、そもそも論としての県民投票の不適切さを訴えて、予算案を否決する事に全力を尽くすべきである。議員が損害賠償などの法的な責任を負うことはない〉

同じく宮崎衆院議員の名前が書かれた資料には、議会が否決したあと、市長らがどうするべきか、市長らへの「アドバイス」らしき記述も。

〈議会で予算案が否決された事実を前に、これに反して市長村長が予算案を執行する事は、議会軽視であり、不適切である〉

さらに資料は問題点として〈賛成・反対の二者択一になっている事〉を挙げている。この点も、のちに一部の市長が示した見解と重なる。

 

沖縄市・桑江朝千夫市長「マルかバツかだけのその手法が、いかんと言っているんです」

宜野湾市・松川市長「二者択一では、県民あるいは市民そのものを分断していると」

 

スタジオのコメント

「宮崎議員がアドバイスした通りの流れになっているが、不参加を表明した5市の市民は、皆さん投票できないわけで」

「これまで自民党、とりわけ与党側の戦略的に沖縄の大きな市、11ある市のうち、主だった市についてはある面で市長選挙で一つ一つ保守系市長を誕生させてきた。そういう土壌の中で、今回「県民投票拒否」という意思行動に表れた。

考えてみると、市民も市会議員も、みんな地元の人たちに選ばれてきている。選ばれている人たちが、今度「住民の選ぶ権利」を奪う権利が、あなた方にはあるのか。まさに自己否定。民主主義の自殺行為に手を染めようとしているんじゃないかと、そう思う」

「もし住民の方が投票できないとなると、およそ32%の人が投票できなくなる。先日、沖縄の皆さんをインタビューした中で『どんな民意があるのか、県民投票を通じて知りたい』というのが賛成派の方も反対の方もおっしゃっていた。その願いがかなわないことになる」

「結局、沖縄の皆さんが、どういう気持ちを持っているのか。つまり3割ないという事で『これは沖縄県の総意じゃないんだ』と、そういう事を言いたいんだと思うが、逆に『沖縄県民の全体の意識を知る』という事は、沖縄県民だけじゃなく日本全体での、ある面で財産になる。米軍基地は沖縄だけじゃないわけだから。そこをぜひ、もう一回確認したい。ぜひ、投票をやってもらいたいと思う」

以上。

 

宮崎議員が配った資料の日付は12月8日。12月10日に県民投票不参加の宜野湾市長と共に官邸を訪れ、菅官房長官と会って何を話したのか?

 

というか、5つの市が県民投票に不参加という事について、宮崎議員はどう思っているのか。投票できない人たちの気持ちを考えた事があるのか?