黒川氏を「検事総長にするために」、官邸は2016年から人事介入していたのか。2020年5月21日「報道1930」を見てわかった。

〈ニュース解説〉

【官邸は、稲田検事総長に「黒川氏の管理責任」について言っているが、2016年、黒川氏が法務事務次官になっている。

その時に稲田氏は「林氏を次官に据えようとした」が、その人事案を官邸が

突き返している。これが1回目の官邸の人事介入。

2回目の人事介入は2018年に、もう一回法務省が「林氏を法務事務次官にしようと」するが、その時も官邸が差し戻している。2度目の介入が行われた。

結局、1回目で黒川氏は法務事務次官になり、2度目で留任する事となった。

 

稲田氏に管理責任を問うならば、稲田氏が「黒川氏ではなく、林氏を起用・任命しようとしたもの」を、「2度も差し戻して止めたのが官邸」だという事が取材でわかっている。

にも拘らず稲田氏の管理責任を言うのは、それ以上に強い責任を負うべき官邸の責任を覆い隠すための「情報操作」ではないかと思われる。】

 

という事は、黒川氏は官邸の人事介入で2016年に法務事務次官になり、官邸の人事介入で2018年に留任、そして2019年に東京高検検事長に就任。2020年に定年になる筈が「重大かつ複雑困難な事件の捜査に対応するためには黒川検事長の検察官としての豊富な経験や知識等に基づく指揮権・指揮監督が必要不可欠」という理由で、定年直前になって「黒川氏の定年延長」を安倍政権は閣議決定した。

私が20日に書いた「昨年11月の法務省が出した人事案(次の東京高検検事長に林氏を推す案)を官邸が突き返し、人事介入した」件を入れれば、官邸は3回も検察の人事介入をしたことになる。

つまり、黒川氏は「官邸の意向で」着々と「検事総長」への道を歩いてきたことになる。

黒川氏を「余人をもって代えがたい人」と言っていたが、黒川氏が辞意を示したらすぐに承認した。なんだそれ!定年延長を閣議決定しなければならないほどの「重大かつ複雑困難な事件の捜査」があったんだろ?黒川氏がいなくなったらこの捜査はどうするんだ?

是非国会で「重大かつ複雑な事件」について総理や森法相は国民に説明し、今後、黒川氏の代わりに「誰がどう対応していく」のか、説明してほしい!!!

 

これまで黒川氏が「不起訴にした案件」を見て、政治に注目している多くの国民が「官邸は、検察の人事を握り、モリ・加計・桜についてよほど隠ぺいしたい事があるんだな」と思うはずだ!!!

 

総理は、責任を取れ!!!