神戸大学の岩田教授が話された「船内はぐっちゃぐちゃ」の「清潔不潔が完全にクロスするゾーン」がわかった。ダイヤモンド・プリンセス号の現地対応にあたっている橋本岳・厚労副大臣が20日、船内の写真を投稿したのを見たからだ。1つの部屋の入口に「2つの隣り合う観音開きの扉」があり、左側には「清潔ルート」右側には「不潔ルート」と紙に書いて張ってあった。しかし中は一つの部屋で、しかも、奥の方まで通路の扉は開け放たれている!!!

岩田教授の指摘は正しかった。

加藤厚労相は19日、「船内には専門家が常にいて、指導にあたっていた」として「感染管理は適切だった」との認識を発言していたが、この写真を見たら、乗客だって国民だって「どこが適切なんだ!部屋の中で一緒になっているじゃないか。これではどんどん感染が広がっていくばかりだ!何をやっているんだ!こんな区別の仕方で、本当に感染症の専門家がいたのか?80代の男性と女性が亡くなったが、せめて発熱が確認された時点で80歳以上の乗客は病院に搬送するという発想はなかったのか?」と思うだろう。

それにしてもこの写真、現地対応の厚労副大臣が「ぐっちゃぐちゃの証拠になる写真を投稿」するなんて、いったい何を考えているんだ???

 

昨日、厚労省内閣官房の職員(各1名、計2名)が、新型肺炎に感染したという会見があった。

内閣官房の職員は2月11日から、厚労省の職員は12日から船内で事務業務の仕事に就いたという。

つまり、初めて入ったのが11日と12日。発症は18日。

この写真を見れば、「船内では、すでにまん延していた。船内の感染管理は全然だめだった」というしかない!!!

 

それに、この二人の職員についての船医の対応について、違和感があった。

厚労省職員は2月18日夜から発熱を訴えた。19日朝解熱したものの、本人が鼻汁(鼻水)を訴え、いったん出勤して船医と相談し、検体を採取し、あわせてホテルで静養した。20日未明、PCR検査で陽性と出て、医療機関に搬送する時点では熱は36度台となり「呼吸器の症状はない」と本人から聞き取っている。

 

内閣官房職員は、18日午前、出勤の途中から咳と筋肉痛を自覚。午後に熱が37、1度になり、この段階で船医の判断で検体を採取した。その後、民間の宿泊施設に戻り、夜にかけて37、4度まで熱が上昇したが、自覚症状の咳はない。19日は終日ホテルで静養。20日未明にPCR検査で陽性判明。

 

厚労省は、国民に対して受診相談の目安を「37、5度以上の熱が4日以上続いている場合」と言っていたが、この二人はあてはまらない。

なのにPCR検査。

身近な職員は、特別扱いなのか?

国民の命を、軽く見ているとしか思えないな。

 

今後2週間。とにかく、平日は学校や仕事は行くしかない(本当は休んだ方がいいと思うが、難しい)が、休日は「不要不急の用事以外」は外出しないようにして、国民全体で感染拡大を防ぐしかないように思う。

 

それにしても、感染症対策会議に出席している専門家の先生方は、この対策のまま、クルーズ船の乗客が下船しても大丈夫だと思っているのだろうか?

 

不安が募る。