4月4日、NHK総合「クローズアップ現代+」、録画を見た。森友、「公文書改ざん」問題。誰が、何のために?去年2~3月、佐川氏の国会答弁904回を分析。

NHKは、近畿財務局を独自取材。

自殺した職員の所属部署で何があったのか。

元同僚「組織がひずみを生じている。ゆがんでいる。(亡くなった職員は)自分の信念に反する事を、組織の論理でさせられてしまった」

 

一昨日、防衛省は「陸自イラク派遣の日報がみつかった」と発表した。

今月から公文書管理の運用を見直す取り組みを始めた。

 

〈最新報告〉

公文書は、政策決定のプロセスを検証するための、国民共有の「知的財産」である。

今回の改ざんは、民主主義の基盤を揺るがす行為である。

 

改ざんされたのは、森友学園の国有地売却に関する財務省の14件の決裁文書。

削ったり、書き換えが300か所以上あった。

 

「いつ誰が」「何のために」「誰の指示で」「どのように」

 

「いつ誰が」

財務省は、去年2月~4月、財務省理財局・近畿財務局の職員が行ったとしている。

他の3つ(「何のために」「誰の指示で」「どのように」)は、佐川氏の証人喚問でも明らかにならず、NHKは「何のために改ざんが行われたのか」、去年の2~3月の佐川氏の国会答弁(904回)に立ち返って検証することにした。

 

2018年3月27日、佐川氏証人喚問

佐川氏「官房・官邸等からの指示なく、理財局で対応した」と話したが、改ざんがなぜ行われたか、証言を拒否した。

財務省は「去年2~3月の佐川氏の答弁と整合性を取るために改ざんした」としている。

 

そこでNHKは、904回の答弁と、改ざん前の文書を比較、徹底検証した。

「土地売却などの経緯は、おおむね改ざん前の記述に沿った答弁」だった。

一方、「土地に関する事前の価格提示や政治家に関する記録については、改ざん前の記述と食い違う答弁を繰り返していた」ことがわかった。

 

何のための改ざんか。解明へのアプローチ

与党は

1、検察による捜査に協力すべき。

2、財務省が徹底的に調査して、結果を早期に国会に報告する。

野党は

1、国会がより主体的に解明に取り組むべき。

2、安倍昭恵氏や関係者の証人喚問を与党側に迫っている。

 

NHKの取材

公文書改ざん。近畿財務局で何が起きていたのか。

改ざんに関わったとされる自ら命を絶った職員が残したメモの内容。

「上から、『調書を詳しく書きすぎている』と言われた。書き直させられた。勝手にやったのではなく、財務省からの指示があった。このままでは自分一人の責任にされてしまう。冷たい」

 

男性をよく知る近畿財務局の元同僚が、職場での様子を聞いていた。

「(男性職員は)自分の信念に反する事を、組織の論理でさせられてしまった。板挟みになって非常に苦しんでいたと聞きました」

男性職員は、平成27年7月、国有地などを管理する管財部に配属された。

役職は「上席国有財産管理官」。

当時は森友の担当ではなかった。

学園側との交渉や決裁文書の作成にあたったのは、同じ部屋の上司と別の上席管理官。

担当者が作成した文書には、学園を訪れたとされる政治家などの名前や、交渉の経緯が詳しく記されていた。

 

近畿財務局の元同僚は「その背景には、異例の経過をたどった土地取引の記録を、当時の担当者が残しておきたかったのではないか」とみている。

「こういった『特殊な事情があったから』こういうふうにしたんだと、『本来的な責任は自分たちにはないんだ』という事を示す、というところは多分にあったと」

 

決裁文書の作成が終わった直後の平成28年7月、人事異動で森友学園の担当者になったのが、亡くなった男性職員だった。

 

その後、国有地売却問題が国会で大きな議論となった。

その直後、去年2月下旬、財務省理財局は出先機関である近畿財務局に、決裁文書の改ざんを指示した。

関係者によると、改ざんの指示は本省の理財局から男性職員の上司にメールなどで伝えられていたという。

改ざんを命じられたうちの一人が、男性職員だった。

近畿財務局の同僚「本省あるいは本庁から『こうしなさい』と言われれば、財務局の方に反論する権限はないです。(男性職員は)筋が通らない事に簡単に引き下がる人間ではなく、むしろ上司の方を説得にかかる。(改ざんは)非常に抵抗があった、と」

 

男性職員が連日、深夜まで残業する姿を、複数の同僚が見ていた。

 

去年8月、男性職員は親族に「自分の中の常識が、壊れてしまった」と話し、その後、休職した。

 

今年3月2日、公文書改ざん疑惑が浮上。

当初、財務省は「事実関係を、直ちには確認できない」としていた。

4日後、男性職員は近畿財務局を訪れた。

その翌日、自宅で命を絶った。

関係者によると、男性職員が残したメモには

「このままでは、自分一人の責任にされてしまう」と記されていた。

メモには、佐川氏ら複数の財務省幹部の名前、そして、麻生財務相の国会での発言に『疑問を呈する』主旨の言葉も書かれていた。

 

男性職員が亡くなった5日後、財務省は改ざんを認めた。

 

男性職員と30年以上つき合ってきた友人。官僚としての誇りを持っていた男性が、なぜ自ら命を絶ったのか、考え続けている。

「あいつ、正義感強いんですよ。そういうやつが死んだという事は、何か深い霧が、ずっと深い奥があるような気がしてならないんですけど。辛かったんだろうな、悔しかったんだろうな、とか」

 

近畿財務局の取材で浮かび上がってきた事

取材した近畿財務局の職員の一人は、「内部で何重にもチェックを受けて完成した公文書を改ざんするということは、通常ありえない事だ」と話している。

しかし、本省理財局の複数の職員が近畿財務局側にメールを頻繁に送って、改ざんを指示していた、という事。

 

国会での矛盾を隠すために、公文書の改ざんという「犯罪になりかねない行為」を、本省が現場に押し付けていた実態が浮かび上がってきている。

 

司会「亡くなった職員が書いたメモに、麻生大臣に関する言葉があったという事だが、具体的にはどういう事か?」

記者「メモに書かれていたのは、今年2月に財務省が『新たな内部文書が確認された』として国会に提出した際の麻生氏の答弁について書かれていた。男性職員が『答弁のどの部分、どの点を指しているのかはわかっていない』が、『あくまで自分の認識とは違う』という趣旨の言葉を残していた、という事だった」

 

司会「財務省も調査をしているが、どこまで真相は明らかになっているのか?」

記者「今、主席監察官が中心になって、全省を挙げた調査を行っているが、肝心の『指示系統、事実確認が難航している』と説明している。改ざんに関わった職員の聞き取り調査などで証言に食い違いがあるため。財務省は、内部調査の結果をできるだけ早く公表したいとしている。時期は、検察の捜査が終わった後になる可能性が高い」

 

司会「大阪地検の『森友学園の捜査』は?」

記者「特捜部は、一連の捜査の過程で『決裁文書の改ざん』を把握した。改ざんが『虚偽公文書作成の罪』にあたるかどうか、検討しているとみられる。ただし、刑事責任が問えるかどうかについては慎重な見方もある。仮に『罪に問えない』と判断されれば、真相が明らかにならない可能性がある。検察の捜査に委ねるだけでなく、国会も行政も並行して真相解明に取り組んでいく事が、欠かせないと感じる」

 

なぜ、こんなバカなことが起こったのか!

福田次官は、何をやっていたんだ?

財務省のトップなんだから、国民に説明してほしい!

 

財務省の、内部捜査の結果は、いつ出るんだろう。 

改ざんを命じた人たちは、自ら命を絶った職員に対して、どう思っているのか。

きちんと謝罪していただきたい!!!

 

誰が「改ざんの指示を出したのか」。

とにかく、改ざんの指示を出した人(たち)すべてに責任がある!!!

部下に責任をなすりつけるなんて事は、あってはならない!国民が許さない!!!