よく考えると、森友学園について、「国会議員の秘書からの問い合わせ」が複数あったり、「昭恵夫人が名誉校長になっている」と聞かされたり、「夫人から、いい土地ですから前に進めてください」と言われたとか、「建設予定地の前で籠池夫妻と昭恵夫人の3人で写した写真」を見せられたら、大阪航空局や近畿財務局はまず、夫人付きの谷査恵子氏とか、官邸に問い合わせるのではないか?
そこで、「その内容は実体のないもので、夫人はそういう事は言っていない」と言われれば、この問題は「土地を所有していない森友学園は、小学校は建てられません!」と籠池氏に言って、大阪航空局や近畿財務局は断れば済む話だったのではないか。
しかし、その後、「神風が吹いた」ように話が進んでいったのは、「小学校設立は、総理も昭恵夫人も望んでいたから」と考えるのが普通だろう。もし、総理が「小学校設立には反対だ」と言えば、すぐにこの話は消えていたと思う。
しかし、疑問は残る。
土地を所有していなければ小学校の校舎は建てられない規則なのに、どうして認可が出たのか?
国有地は「一括払いが原則」なのに、どうして分割払いが可能になったのか?
きょう、野党議員が大阪拘置所で籠池氏に会って聞いた内容の中で「ごみの価格については、主に弁護士が交渉していた」というものがあったが、弁護士は誰と交渉したのか?
それにしても、昭恵夫人は、なぜこの学園に何度も足を運んだのか?
誰の紹介で籠池氏と会うことになったのか?大阪までわざわざ行くというのは、断れない理由があったのか?(国会議員から頼まれたとか?しかし、最初の報道では「幼稚園の父兄の紹介」だったと記憶している。本当は誰なんだろう?)
そして、なぜ昭恵夫人は「名誉校長」を引き受けたのか? 利用されるかもしれないと思わなかったのか? なぜ、誰も止めなかったのか。公共的なものや復興支援などならともかく、一私学に肩入れするようなことは、首相夫人として「やってはいけない事」だ。
結局、これが発端で、いろんな問題が起きていく。
ここまでいくまでに、何とかできなかったのか。
私が驚いたのは、籠池夫妻の発言(映像や録音データなど)を聞いていると、「どうしてここまで、役人に対して強い口調で話すことができるのか」という事だ。
よく考えると、それは「私には、国会議員の知り合いがいて、昭恵夫人も名誉校長なんだから、要求を聞き入れてくれ」という気持ちが見えてくる。
役所っていうのは、1枚必要書類がないだけでも「用意して出直してください」というところなんだから、要求を受け入れてほしいなら、攻撃的な話し方ではとても無理だ。
それなのに「棟上げ式で餅をまくときに昭恵夫人が来てくれるから、それまでに何とかして‥」という内容の発言は、話し合うというより「自分の都合だけを考え、要求を押し付ける」発言だ。
全体に、安倍総理が「私や妻が森友問題に関わっていたら、総理も辞め、国会議員も辞める」と発言したことにより、官邸側から財務省へ、そして、近畿財務局や大阪航空局など関係機関へも「つじつまが合うように」文書を書き換えるよう指示が行ったのではないか?
書き換えをさせられたことを苦にされ、自殺された方がいる。どう責任を取るのか。
まずは、「書き換えるに至った真実」を国民に知らせることだと思う。
証人喚問で嘘を言ったらどうなるか。
真面目に仕事をしてきて、最後に責任を押し付けられたり太田理財局長が侮辱されたりしているのに、これに関わった人たちはこのまま黙っていていいのか?
そうではなく、この際、あるだけの決裁文書を出して、国民に真実を伝えていただきたいのだ!
国家公務員が勝手に決裁文書を改ざんすることは無い。改ざんしたら処罰される。
だからこの件は、上からの大きな圧力(命令)で、仕方なく書き換えたという事だろう。亡くなられた方も、そう書き残しておられた。
のちのち説明が必要な場合を考えて、職員は「改ざん前の文書を残し」、「14の文書について書き換えた」という「覚書」も残してあった。
つまり、財務省は「公文書を正確に残すという仕事を、きちんとしていた」ということになる。そのおかげで、「改ざんされた事実」がわかった。
悪いのは「改ざんを命じた人間」だ!
嫌がる部下に「書き換えを命じた人間」、その人(たち?)こそ罰を受ける人間だし、国民が知りたいのは、「誰が何のために改ざんを命じたのか」という事だ!
ずっと真面目に仕事をしてきたのに、なんだかんだと財務省全体の責任にされて、事実を知っている人たちは黙っていていいはずがない!
証人喚問は、佐川氏だけでなく、森友問題の経緯を知っていると思われる今井首相秘書官、昭恵夫人、谷査恵子氏など、とにかく野党議員が要求する人たちを証人喚問し、事実を話していただきたいと思う。
国民は、真実が知りたい!
とにかく、早くこの問題を解明するために、事実を述べていただきたい。