「労働時間の調査票の原本(不適切データの元になったもの)が入った段ボール箱32箱分」がみつかった!

ニュース報道より

〈きょう、野党議員が厚労省を訪問した。

労働時間の調査票の原本が入った段ボール箱(32箱分)がみつかった!

厚労省担当者は「手元にないという事で大臣に報告していた。改めて地下倉庫を確認したら出てきた」と発言。〉

 

厚労大臣は「ない」と言っていた。大事な法案を出す時に、こんないいかげんな事をやっていたのか。きちんと精査してから法案を出すのが筋だろう!!!

 

今日の朝日新聞より

〈集計の元となるデータには1日の残業時間が週間や月間の値より長いものや、1週間の残業時間が月間の値より長いものが含まれていた。

ある事業所では、1か月の残業時間が「28時間」なのに、1日の値がそれより長い「45時間」になっていた。

 

別の事業所では1日の残業時間が「5時間15分」なのに、1週間は「4時間30分」、1か月は「4時間」と、調査対象の期間が長くなるほど短い値になっていた。

1日の残業時間が「2時間30分」なのに、週間と月間がともにゼロというケースもあった。〉

 

こんな「デタラメなデータ」で、ずっと「労働審議会」で話し合っていたのか?

異常なデータで審議して決めたことなど、何の意味もない!

法案は、撤回していただきたい!!!

 

同じく朝日新聞より

経団連榊原定征会長は22日、名古屋市での記者会見で厚労省のデータ問題に触れ「あってはならないミスだが、法改正の趣旨とは別問題」と述べ、改めて法案の早期成立を求めた。連合の神津里季生会長は16日の会見で「労働裁量制の運用実態は極めて問題ありと主張してきた。徹底的に世の中に見える形で究明を求めたい」と訴えた〉

 

結局、総理は「残業代をゼロにしたいという企業側に配慮したい」ということなのか?

本当に労働者の事を考えているなら、「高プロと裁量労働制」は必要ない!!!

非正規雇用契約社員派遣社員」を無くし「正社員化」することだ!!!

 

正社員化すれば、安定した気持ちで働け、収入があるから結婚も考え子供もほしいという事になるだろう。

今のままでは労働者は「使い捨て」で、契約期間が終われば「次の仕事を探す」という、とても「将来の事など考えられない状態だから」結婚もできない。人口は減るばかりだ。人を大事に育てれば会社にとっても戦力になるのに、「人件費を削る事ばかり考える」から、いずれ「製造業」も廃れていくのではないか?

 

その点、今月3日の朝日新聞「be」に載った「伊藤忠商事」の取り組みは「企業の鑑」だ!!!!!

 

内容(抜粋。感動したので、是非たくさんの方々に読んでいただきたいと思う)

〈 2013年10月から夜8時以降の残業を原則廃止した「朝方勤務シフト」や、「がんにならないための特別検診の実施、高額の先進医療費の全額負担、子供への育英資金の拡充‥。最も大きな柱は、闘病しながら働き続けたいと考える社員を、会社全体でサポートしていく態勢の整備をした。」

いまや、どんな人も必ず家族や知人にがんの人がいる。がんにさせない、がんになっても絶望させないというのは、徹底的に健康経営を進めていくという決意の表れでもあるんです。

残業を減らすため朝方勤務に切り替えたが、長年の生活習慣を変えるのは難しいので午前5時から9時までは深夜と同じ割増賃金を払い、朝食(バナナやおにぎりなど)も用意し、あくまで現場に寄り添った、やってみようと思わせる仕掛けです。

何より、トップ自ら旗を振り続け、本気度を示した結果、全体で月平均の時間外勤務時間が15パーセント以上減っています〉

 

社員を大事にし、労働に見合った賃金を出す方向に持っていく事こそ、本当の「働き方改革」だと思う。