7月29日の報道特集。「安倍総理は、2007年に既に獣医学部の事業主体が加計学園だと知っていた」のか?

7月29日の報道特集の「加計学園」の部分をまとめてみた。

 

〈7月24日の閉会中審査。総理は、特区に認めた今年1月20日まで、加計学園が申請しているのを知らなかったと話した。

そして「過去の答弁を、訂正させていただきたい」と話した。

疑惑はかえって深まった。

 

去年のクリスマスイブでも、総理は昭恵夫人・加計理事長と過ごしていた。

ゴルフや食事は、第2次安倍内閣になって判明しているだけで14回。加計学園獣医学部申請の議論がされていた去年7月以降は6回にのぼっている。

 

民進党・大串氏「一度も加計理事長との間で、獣医学部新設を願い出ている事が話題にも上らなかったのか」

総理「新しい学部や学科の新設に挑戦していきたいという趣旨の話は聞いたことはあるが、『獣医学部を作りたい、さらには今治市に』といった話は、一切なかった」

 

今年1月20日まで加計学園が申請しているのを知らなかったという答弁を聞いていた前川前事務次官は、「これを聞いて、どう思ったか」という問いに、

前川氏「ちょっと耳を疑った。あれ、今何をおっしゃったのか、という感じ。それはないだろうと。今治と言えば加計、加計と言えば今治、もうセットで、加計学園今治以外で作るという話はどこにもなかっったし、実際どう見ても『李下に冠を正している』ところまでは、間違いないですね。

でも、本当に李(すもも)を取っているかもしれないんでね。」

 

総理の答弁に驚いた、という人物が、もう一人いる。

かつて自民党衆議院議員だった 日本獣医師連盟の北川直人委員長だ。

 

今週、カメラなしの取材に応じた。

加計理事長から、獣医の大学を作りたいと頼まれた10年前の2007年に、初めて面会。

その際に安倍総理の名前を出されたという。

「岡山の国会議員をご存知ですか、と聞いたら、加計さんが『安倍晋三さんです』と答えてびっくりした。今の総理じゃないですか、と。

だから私の脳裏には、安倍さんときちんと詰めて、まずは北村を説得して来いと言われて来ているな、と感じた。」

この日、最初に聞かれたのは「獣医の大学を作るのにいくらかかるか」だったと、北村氏は主張する。

「会った瞬間に(加計理事長に)『獣医の大学を作りたい』と言われた。『息子の鹿児島大学の入学式の時に、校舎や家畜センターを見て、自分でもできると感じました。20~30億円で作れますよね?」(と言われた)

「教育理念の話はありませんでした。教育者ではなく、事業家だと感じた」

加計学園に取材したところ「北村氏と会食したのは事実」だとしながらも「北村氏の発言は信ぴょう性は極めて疑わしいものがあります」と回答した。

 

記者が何日も加計理事長の自宅マンションに訪れたようだが‥不在。

加計学園秘書室の男性に「取材をお願いしたい」と申し出たところ、「取材は学園の方で一本化させてもらっていますので、インタビューは全社お断りさせてもらっています」

加計理事長は、インタビューの取材を拒否し続けている。

 

私たちは加計理事長の姉で順正学園の加計美也子理事長に話を聞いた。

Q「孝太郎さんが昔から安倍首相と仲が良かったと感じましたか」

美也子氏「仲良しでしたよ」

Q「美也子さんは、首相に会ったことはありますか」

美也子氏「ありますよ」

Q「どこでお会いになったんですか」

美也子氏「甥の結婚式とか、千葉(科学大学)の開学式ですか、あの時にお目にかかりましたね」

Q「最近、孝太郎氏とは連絡を取っていますか?」

美也子氏「取ってないです。もう、7年ぐらい。ちょっとけんかして決別しました。だから何を考えているのかさっぱりわからない」

学校経営の方針の違いなどをめぐり、7年前から会っていないと話す美也子氏。獣医学部新設についても、考え方は違うという。

Q「獣医学部を作るという考え方については、どう思われましたか」

美也子氏「私だったらやらないです。ものすごいリスキーなんですよ出ていくっていうのは。(私は)望まれて行く以外はやりませんから。学生のために学校はあるんですから、学生がいなかったら学校は要らないわけですから」

 

文科省では、この夏の人事異動で、加計学園の事案に絡んでいた4つの部署の課長や室長は、全員異動になった。

文科省は「異動の理由は、外部にはお答えしていない」としている。

ある職員(文科省現役職員)は報道特集の取材に対し、こう明かした。

「政治家の口利きは多々ある中で、今回は担当者が細かく記録していたからこそ詳細な経緯が明らかになった。

今、省内では「機微な情報はメールに書くな、電話にしろ」と指示されている。証拠を残すなと言っているようなもので、今回の教訓がそれか、と情けなくなる」 

 

キャスター「安倍総理は加計理事長の事を『腹心の友』というが、これは普通の友じゃなく、腹を割って心を開いて何でも話せる友人という意味。

それが、これだけ公的なプロジェクト、巨額の税金がつぎ込まれるプロジェクトについて、お互いに長いこと何も知らなかったのか?『李下に冠を正さず』で、お互いに付き合いを全く絶っていたならいいが、ゴルフや会食を何度もしている。

それでも総理が腹心の友であると言いたいのだったら、加計氏を説得してでも、公の場で経緯を説明してもらうぐらいのことをしてもらわなければだめなのではないか。」〉

 

結局、森友・加計問題、日報問題を解決しようと思うなら、与党が「詳しい経緯を知っている人たちを証人喚問する」しか、方法はない。

安倍総理が「丁寧に説明する」と本気で思っているなら、加計理事長、今治市長、稲田氏などの関係者を、国会に証人喚問するはずだ。

加計理事長や稲田氏を国会に出席させないなら、「国民なんてすぐ忘れるから、的を外した回りくどい時間稼ぎの答弁をして、だらだら逃げていれば、いずれ忘れる」という気持ちの表れだと思う。

先日見たニュースで、今治市民も「なぜ加計学園のために多額の税金を使うのか?」と詰め寄っていた。加計氏は、これまでの今治市との話し合いや、今治市の税金の負担がどう決まったのか、などの経緯を説明する責任がある!

早く臨時国会を行い、「森友・加計問題、日報問題」を解決してほしい!

 

それから、ずっと気になっていることだが、菅官房長官の「記者会見」は、よくわからない。

記者の質問にきちんと答えていない(焦点をずらして発言している)のと、総理や大臣を「やたらとかばう」からだ。特に「総理」と「稲田氏」については、「へぇぇ!」と何度も思った。結局それが国民にわかってしまい、「自民党支持」ではないから「無党派層」(党派より政策で決める)という方向に気持ちが動いてしまったんだと思う。

内閣を改造しても、官房長官が変わらなかったから、意味がない。萩生田氏もいるし。

稲田氏についても、最初自民党は明日の「閉会中審査」に出席させると言っていたのに、竹下氏が「辞任して責任は取ったから、出席する必要は無い」と変更した。

それはつまり、「辞任して、逃げる」ということだ!

責任を取らず、辞任して逃げるだけの大臣か。

戦闘状態という恐怖の中で、ずっと活動してきた自衛隊員の気持ちを考えたことがあるのか?

明日総理は「丁寧に説明責任を果たす」のだろうか。

それとも欠席か。