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豊洲新市場は、使用する人たちが「安全に便利に利用できる」のか、一度試した方がいい。

4月6日、BS朝日「ザ・ドキュメンタリー『築地・豊洲、誰が市場を殺すのか』」を見た。

時系列で説明してあり、東京ガス豊洲工場が1956年から22年間に渡って都市ガスを製造(石炭を蒸し焼きにして作られ、その過程でベンゼンなどの有害物質が発生していた)し、その後、どういう経緯で豊洲新市場が作られていったのかが、よくわかった。

 

現在の築地市場は、床のコンクリートがボロボロ。床関係は定期的に直していたが、石原都知事以降10年以上やっていない。

 

2016年9月に発覚した豊洲新市場の地下空間。

本来、汚染対策のためにあるはずの盛土が一切なく、足元には地下水がたまっていた。

異変に気付いたのは、ふだん「ターレ」と呼ばれる運搬車を操る男性だった。

「いけす(活魚を泳がしておく)の水が70センチ以上貯められないんだ、って。それ以上貯めるとどうなるの?と聞いたら、床が抜けるんだ、っていうわけ。えっ?と思って。東京都に確認したら『その通り』だっていうことなのよ。それはおかしいだろ?と思って。だったら、ターレやフォークリフトなら(床は)抜けるんじゃないかという。」

 

東京都によると、豊洲新市場の床が耐えうる重量(床積載荷重限度)は、1平方メートル当たり700㎏。しかし、ターレの重量はおよそ1トン。フォークリフトの重量はおよそ1、5トンある。

この件で連絡を受けた一級建築士は図面を確認し、そこであの地下空間が見つかった。

盛土がされているべき箇所が、全て空間のままだった。

 

しかし、問題は地下空間だけではなかった。

運搬車のターレが行き交う動線。安全上、一方向であるべきだが、上下で3車線。さらに危険なのがヘアピンカーブ。

「死亡事故に繋がる。下りてくる車と上る車が交錯するわけだから危ない。

本当は『上りだけのスロープ』と、『下りだけのスロープ』に分けなければいけない。」

他にも、トラックの積み下ろし場の不足。

 

なぜ次々と問題が発生しているのかは、石原氏が2006年4月28日の定例会見で「2016年の第31回オリンピック立候補したこと」(結果は落選)。

「メディアセンターは、築地市場移転後の跡地に作ります。これらの土地は全て都有地なので、改めて土地を取得する必要がない。銀座など都心に近く、選手はもとより来訪者にも東京の魅力を存分に感じていただけると思う」

 

築地市場は、3つの施設(卸棟、仲卸棟、青果棟)が近い距離にあるが、豊洲新市場は、大きな2つの道路によって3つの施設が分離して配置されている。(卸棟と仲卸棟は道路の下を4つの道で結ばれているのみ。)

なぜこの配置になったのかというと、ガス工場閉鎖後、都市計画のもと、2つの道路が開通した。その後、2つの道によって分断された土地に、豊洲新市場の3つの施設は切り離されて作られてしまった。

 

京都市場問題プロジェクトチームの森山氏

「現状の築地的なものをここへ持ってこようという意識は全くないという事。築地は閉鎖。豊洲で全く新しい仕組みでやろうという計画にしていたとしか思えない。豊洲に持っていくんだ、豊洲を使うんだ、というのが優先されているから、市場機能の十分な話し合いがされていない、現状では。まずは、道路ありきで作られてしまった豊洲新市場。市場の機能は顧みらなかった。」

 

去年、築地の人がインタビューされ、「豊洲の店は、入り口に大きい冷蔵庫を置いたら通路が狭くなって、人の行き来ができなくなり困ってしまう」と話していた。

「えっ?各店の寸法を測って作っているんじゃないの??」と不思議に思った。あれは、どうするんだろう。解決したのか?

 

とにかく、盛土が無い今の状態でターレやフォークリフトが安全に走れるのか、ヘアピンカーブが安全に通れるのか、今一度、確認していただきたい。 

盛土をしないと、安心して使えないのではないか?でも、今から、できるのか?

 

それにしても、誰が「盛土をしなくてもいい」と決定したのか?ターレやフォークリフトが走る事を工事業者は知っていたはずなのに、盛土をしないことに疑問を持たなかったのか?