教育勅語と銃剣道

教育勅語」の内容は、「親孝行をしなさい、兄弟仲良く、などと共に、国に万一危急の大事が起こった場合、身を捧げて皇室国家のために尽くせ」という内容のもの。

 

新聞には「戦後の1948年、国会が『主権在君、並びに神話的国体観に基づいている』ことから、『基本的人権を損なう』などとして、教育勅語の排除・失効の確認を決議し、国際的にも疑念を残すとして謄本を回収し、排除を完了するとした」とある。

つまり、もう、失効しているものだ。

祖父母から戦争の話を聞いた経験から、「教育勅語」という文字を見ると「戦争」が思い出され、祖父の兄弟が戦争で亡くなっているので、この文字を見るのも嫌だ。

祖父母は「戦争になったら、みんなが不幸になるだけ。絶対に平和を守らないといけないよ」と言っていた。

 

親孝行や兄弟仲良くなど、子供たちの将来を考えて大事と思われることは、親が家庭で伝えたり、教師が道徳の時間などで教えていけばいい事だ。

道徳の本ができたそうだが、昔は「郷土にかがやく人々」という社会に貢献した人たちの内容が載った小冊子を読んで、先生がその内容について説明していた。

「パン屋」を「和菓子屋」とか、そんな些末なことはどうでもいい。

学校は、とにかく「いじめ」や「からかい」を無くし、児童や生徒が、仲良く安心して授業を受けられる場所にすることが一番大事なことだ。

 

そして、中学の保健体育の武道に盛り込まれた「銃剣道」。これも必要ない。

ただでさえ、「柔道」で事故に遭い後遺症に苦しんでいる人たちがいるから廃止してほしいと思っているのに、「銃剣道」は、旧日本軍の戦闘訓練に使われていた「銃剣術」の流れをくむものを、なぜ教える必要があるのか。

 

新聞によると

銃剣道は、剣道と同じような防具を使うが、銃の形をした木銃で「のど」や「左胸」などを突く競技。現在会員は全国に3万人。自衛官が多いという。

2月に公表された新学習指導要領改訂案には「銃剣道」は盛り込まれていなかった。連盟は3月、明記するよう求める要望書をスポーツ庁に提出。文科省によると改訂案に対するパブリックコメントで「加えるべきだ」との意見が数百件あったという。

自衛官で「ひげの隊長」として知られる自民党佐藤正久参議院議員が自身のブログで「銃剣道を学習指導要領に」と題し「パブリックコメントに意見を投稿する努力を続けてきた」とつづった。〉とある。

それよりも、「今の日本のために自分は何をしたらいいのか、それを日々考えて努力を続けること」の方が大切な事だと思うが。

 

中学生に「銃」の形をするものを持たせる必要はない。

さらに、これは一つ間違えば、大変な事故になる。

こういう特殊な武道については、個別に、ちゃんとした指導者の下で習うべきだ。

とにかく、生徒たちが、安心、安全な中でスポーツができるよう、スポーツ庁文科省もよく考えていただきたい。

それにしても3月に要望書を受け取って、たった1か月で「武道」に盛り込んだという事は、「忖度した」という事か?

なんか、変な方向に物事が動いているようで、心配になる。